2021年4月24日土曜日

ぼくのまちの、仔猫


 ぼくのまち、

「ぼく」は撮り手を指しているのではなく、「ぼく」はそこに暮らす猫を指している。

大方の「ぼく」には名前がなくて、または人それぞれ銘々が好き勝手に呼んでいる。

「ぼく」にとっては、それは大したことでもなくて。

名があろうと無かろうと、ただ生まれただ暮らしただ死んでゆく一つのいのち。

猫と呼称される形をした、ひとつのいのち。